縁故採用 ( えんこさいよう )とは?

縁故採用とは、自社に何らかの関わりのあることを理由に、企業が求職者を採用すること。役員や社員、取引先など関係者の子弟や親類のほか、地元有力者から紹介された人物など、企業と何らかのつながりがある求職者を採用することをいう。つながりを意味する英語の「コネクション(connection)」を略し、「コネ採用」と呼ばれることもある。

企業にとっては一定の信頼のおける人物を採用でき、離職の可能性も低くなるというメリットがある一方で、適性や能力が公正に判断されないため、他の求職者にとっては不利となる。国家公務員や地方公務員では縁故採用が禁止されているほか、一部の民間企業では社内規程で縁故採用を規制している場合がある。

厚生労働省では、求職者の基本的人権を尊重し、適性と能力のみを基準とする公正な採用選考を求めているが、男女雇用機会均等法や雇用対策法で規制されている男女差別、年齢差別を行わない限り、誰を採用するかは企業の自由であり、縁故採用自体に法律上の問題はない。

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