ヘアカット ( ヘアカット )とは?

ヘアカットとは、金融機関が融資する際に、差し出される担保を額面価額よりも一定割合減額して評価すること。欧米でよく用いられており、本来の意味から転じて、「減額」や「削減」という意味で幅広く使われる。

企業などが融資を受けるために、株式や債券などの証券を担保として差し出す際、証券の価値が将来的に下落するリスクを踏まえて、金融機関があらかじめ一定割合を削減した上で担保の価値を評価する。この削減率のことをヘアカット率と呼び、たとえば、額面1,000万円の債券でヘアカット率10%の場合、担保価値は900万円ということになる。

一方、債務者が債務不履行(デフォルト)の危機に陥った際に、債務元本の一部を削減することを「ヘアカット」と呼ぶ場合もある。2015年のギリシャの債務危機では、ギリシャ政府が債務元本の削減を求めていたが、ドイツなどの反対により7月に行われたユーロ圏首脳会議では拒否された。しかし、国際通貨基金(IMF)は、ギリシャの財政を安定するためには債務元本の削減が必要との分析を示している。

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